Jリーグの根底を揺るがす由々しき事態が進んでいることが、
報じられました。
スポニチの記事から。
Jリーグが地域密着の理念を捨て、クラブ名にネーミングライツを導入、
マネー至上主義で行くことに転じたようです。
採算の取れる都市圏の一部クラブのみ大きく発展していき、
経営基盤の弱い地方クラブは全て見捨てられるようです。
Jリーグがプロ野球化の道を選ぶことに、川渕元チェアマンも、
草葉の陰から、さぞや悲しんでおられることでしょう。
(失礼、まだご存命でした。)
Jリーグは、理念に基づく活動の結果、今や57クラブとなり、
5県を除いて全国各県に1クラブ以上あるまで育ってきました。
プロ野球のように特定少数の企業が権益を握って離さない、
ヤクザ組織とは全く違う世界として花開きつつあります。
企業名を廃すことは、地域のモノという意識を強めさせ、
「俺の」、「私の」クラブとして愛されることを支えてきました。
私的なことで言えば、ANASATOの冠を守って戦ったフリューゲルスが、
ついに冠を外すことになった時の断腸の思いは何だったのでしょうか。
東京都民の私が、フリエだったのは、ANASATOだったからで、
横浜フリューゲルスとなると、応援することに違和感を覚えたものです。
しかし、プロ野球と違って津々浦々にクラブが広がっていく健全な道は、
企業名を捨てた地域密着の崇高な理念があるからこそと納得したものです。
ここで突然の逆ベクトルの方向性を打ち出す理由が分かりません。
Jリーグは村井チェアマンで、日本サッカー協会は田嶋会長で、
衰退の道を転がり始めたようです。
引き返すなら、今しかありません。
追記)
同日、Jリーグの村井チェアマンから、本件報道を否定する声明が出ました。
Jリーグの本質を壊す方針が、報道誤りだったことに安堵しました。
但し、ありえない報道内容が、Jリーグ設立時の理念と歴史を知らぬ、
一人の蒙昧な記者の認識不足から生まれたなら、これで終わりですが、
一記者の勘違いとは片付けられず、Jリーグに何らかの動きがあるなら、
チェアマンには、ニュースソースを追及して是正する義務があります。
その義務が果たされなければ、単純には安堵できません。