明日は、開幕。
ということで、開幕前にこれだけは言わずにいられないことを、
言っておきたいと思います。
珍しく、デイリーの記事から。
www.daily.co.jp
日本サッカー協会(JFA)は5日、Jリーグ協会からけん責処分を受けた、
J1町田の黒田監督に、厳重注意と指導者研修受講を課したそうです。
黒田監督本人に、木村JFA指導者養成ダイレクターが直接ヒアリングし、
改善に向けて前向きな姿勢を示していたとコメントしています。
要するに、話を聞いたら、反省してます、もうしませんと言うから、
研修受講を条件に厳重注意で済ませました、ということです。
切り込み方、突っ込み方、掘り下げ方、いろんな言い方があるけれど、
国のサッカー競技の最高機関の取り扱いとしたらガッカリですね。
この問題は、ダイヤモンド紙が特集を組んで取り上げているくらい、
もはや、サッカーという1競技の話で済まなくなっているのですが…
diamond.jp
色々あるけれど当方が一点に絞って問題提起したいのは、次の点です。
同記事3ページ目から、抜粋します。
「町田が立ち上げた第三者委員会にクラブの顧問弁護士が同席していた事実が判明。
Jリーグは一部報告に関して町田に再調査を依頼し、同時にリーグでも独自に
ヒアリング調査を実施した。
それらの結果が昨年末にJリーグから科された懲罰処分だった。
黒田監督の行為には暴力など有形力の行使は含まれず、
パワハラ行為とは認定されなかった。内部に自浄機能がなかったとして、
町田とともに科されたけん責(始末書を取り、将来を戒める)も、
Jリーグが定める4段階の懲罰のなかで最も軽い。」
福岡は、金元監督は精神的攻撃があったので、直接的暴力はなくても、
パワハラがあったと認めて、監督解任とともに、社長が辞任しています。
町田は、精神的攻撃はあっても、有形力行使による暴力はないから、
パワハラはなかったと認定して、監督を継続させる判断をしています。
明らかに、おかしいですよね。
サッカー業界と関係ないダイヤモンド誌が、第三者目線で素直に見て、
懲罰が軽いことに驚いているように読み取れます。
ここで、「厚生労働省の職場におけるハラスメント対策パンフレット」を、
参照したいと思います。
→同パンフレットのPDF
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001338359.pdf
同パンフレットで、パワハラに該当する言動を、次のように定義しています。
パワーハラスメントに該当すると考えられる例( なお、以下の例については、
優越的な関係を背景として行われたものであることが 前提です。)
代表的言動の類型
(2)精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言)
(イ)該当すると考えられる例
①人格を否定するような言動を行う
(相手の性的指向・性自認に関する侮辱的な言動を含む。)
②業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行う
③他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行う
④相手の能力を否定し、罵倒するような内容の電子メール等を
当該相手を含む複数の労働者宛てに送信する
国の公的機関は、物理的でなくても、精神的な攻撃もパワハラに当たると、
はっきり定義しています。
少なくとも町田のケースには、③項のような行為が含まれていることが、
間違いありません。
攻撃を受けた人が精神的苦痛やダメージを受けたら、パワハラなのです。
これがハラスメントかどうかを見分ける、絶対的な大原則なのです。
ところが、町田の第三者委員会は、有形力の(物理的な)暴力はないから、
パワハラではないと認定しているのです。
福岡と町田で、180度違うと言えるような判断の差異があることについて、
ちゃんと踏み込んで調査をするのが、JFAの仕事なのではないのですか?
同じような事象に対する対応に著しい不均衡があったのであれば、
これを均して、これを正すのが、JFAの仕事なのではないのですか?
もし当方が、町田の第三者委員会に携わり、依頼主に迎合せざるを得ず、
真実を言えない立場に置かれたとしても、苦渋の思いで次のように発表します。
→パワハラはあったが、被害者の精神的苦痛が比較的軽度で和解済であり、
本人が深く反省していることもあり、業務継続は容認できると思料する。
一連の報道でも、最も大事な指標となる「被害者の精神的は苦痛」が、
本件で取り沙汰されていないのも、とても違和感があります。
普通は、発言者が、パワハラのつもりで言ったわけじゃないと弁明しても、
受け手の立場で聞いて、精神的に傷つけられたのなら、パワハラなのです。
それを、パワハラがなかったと言って省みない町田のスタンスに、
ゾッとするのです。
間違いなく、黒田監督のもとでパワハラは再発すると思われますね。