子供連れ時代、なかなか訪ねられなかったお店に、昨晩、やっと行くことができ、積年の思いが果たせやした。
うなぎで有名な、芦野宿の丁子屋旅館さん。
国道294号の裏手に、郵便局を中心に商店が幾つか点在する、誰も歩いてない商店街的なストリートがあり、それが奥州路の芦野宿。
その芦野宿にひっそりと佇みながら、三百年という気が遠くなる時間、割烹旅館として、暖簾を守り抜いてきたお店。
目の前の町営の無料駐車場に車を停めて、玄関をくぐると、予約した我々の人数分のスリッパが用意されてる気遣いに、暖簾の重みを感じやした。
冷や奴と枝豆で一杯やりながら、うな重を待ちやす。
20分ぐらいで運ばれてきた膳は、きも吸いと漬物と一切れのグレープフルーツ付き。
待望のうなぎは、濃いめのタレがたっぷり乗っており、甘さが絶妙な押さえ加減で、美味い。
これで二千円でお釣りがくるんだから、流行るのは当然でやんす。
まんま旅館の客室で、のんびりと箸を運んでると、女将が小梅を携えて朝のご挨拶に廻ってた、昔の温泉旅館を思い出しやした。
なかなかにナイストリップな時間を過ごすことができるお店で、大満足でやんした。