協会は、湘南のチョウ監督に、5試合の出場停止処分とけん責、湘南のクラブには、200万円の制裁金とけん責を科すことを発表し、本件は完了。
とならないところが、ハラスメント問題の難しいところ。
結局、チョウ監督は辞任することになり、これから、外部監督招聘に動くことを正式に決定し、高橋代行監督も前節で終わりとのこと。
丁度、代表ウィークを挟むため、この2週間弱で、次の監督を選ぶことにしたそうな。
一番大変なのは、言わずもがなの選手たち。
ハラスメント問題が発生した場合、パワハラの場合、トップが加害者に厳重注意を与えて終わりとならないのが常。
訴えられた加害者のみならず、訴えた被害者も、近々にいなくなる可能性大。
重篤な被害者が複数いると、組織へのダメージは、想定以上に大きなものとなるものです。
セクハラなら、加害者と被害者が両方辞めてしまう確率は、ほぼ100%かと。
つまり、ハラスメント1件で、組織は、複数名以上の戦力を一時に失ってしまうリスクがあることを、普段から認識しておかなければなりません。
10年以上、企業のハラスメント相談窓口をしてきて気付いたことがあります。
ハラスメントになりかけたとき、それを察して、うまく加害者に気付かせるとか、その矛先を反らさせるとかができる人が、ある程度この世にいてくれるという事実があります。
そのような人達を、うまく各職場に散らばせられていれば、ハラスメント問題が、オートマティックに片付いてしまっているのです。
それが、極端な能力主義一辺倒で、成果主義の評価に乗らない、人格面の要素を切り捨てて集められた人達ばかりの組織になると、ハラスメントは止められなくなるのです。
組織のトップは、その要素をないがしろにしてると、必ずや壊滅的なダメージを負うことになると、覚悟すべきですな。