前に、雨の日に傘を持つのが嫌だって言いましたが、
そもそも、やつがれは普段から鞄なんか一切持ち歩きやせん。
なんでそうなったかってぇと、ある女性作家のコラムを読んだからでやんす。
その方は、折り畳み傘を持ち歩くような男は大嫌いだと仰いました。
濡れる程度の些細なリスクを恐れて、折り畳むことまでして傘を持ち歩き、
雨が降れば鞄からガサコソと取り出して、駅に着くとまたガサコソと鞄に仕舞う。
それがなんとも小さな器量を象徴していてみっともない、と。
考えてみれば、朝家を出て、夜帰ってくる普段の生活の中で、
わざわざ鞄で持ち歩く必要のあるものなんか何もありませんやね。
男一匹、財布と携帯と知恵を持って出掛ければ、何にも困りやせん。
ただ、最近は環境問題にも気を使わねばならないご時世でやんして、
味スタ行くときは、タンブラーを持ち歩かねばなりやせん。
仕方ねえんで、ウエストバッグってぇやつに入れて持参しておりやす。
そんなナリでいつも出掛けてるもんでやんすから、ついに次男から、
「手ブラじんさま」というありがたい称号を与えられ悦に入っておりやす。