昨日のJ1第12節の対札幌戦@札幌ドームは、5-1の惨敗。
5-1のスコアは、昨年のアウェイ福岡戦と全く同じ。
アルベル監督が就任時から、1、2年で完成するものじゃないと、
明言していたのは、この状況を見据えていたからなのかもしれません。
戦術とか戦い方とかを問う前に、決定的に基礎のメンタル部分で、
負けているとしか言いようがありません。
それは、きっとチーム戦なのに、選手が個々で戦っているから、
メンタル面で、窮状に立ち向かえないのだと思います。
チーム戦は、一人で戦っては勝てるわけがありません。
仮に、順位を落として降格したら、スポンサーが次々と下り、
来場サポも減り、クラブが存続できずに、年俸も貰えなくなる。
そうしたシリアスな極限下でもがき狂う心理体験をした選手は、
もちろんメンタル面も強くはなるでしょう。
東京は、2部降格経験がありますが、悲惨な状況にはならず、
目新しい地方クラブと戦えることを楽しむ感じさえありました。
やはり勝負ごとには、ハングリーさは、大きな武器になります。
ただ自分は、ありきたりのハングリー論で結論づけたくはありません。
ハングリー精神なんか知らなくても、持てるものがある優秀なものが、
天性に努力で磨きを掛けて、他を圧倒して勝つこともできるはずです。
なので今の状況を、ハングリーさが足りない優等生の集まりだから、
何てお仕着せの論理で片付けたくはありません。
足りないのは、イメージの共有と、課題の共通認識です。
個のテクニックが優秀だから、各年代の代表に選ばれる選手達なので、
ある意味、個として自己完結してしまっている発想がネックなのです。
もっともっと、選手達で話し合うことです。
そんなこと言い出したら、優秀な選手達は全員は分かっていて、
馬鹿にされると思ったことが、実は分かっていないことがあります。
自分と違う発想の他の意見を聞くことで、見えるものもありますし、
新たに触発されて、もの凄い改善がなされることもあります。
その上で、アルベル監督の「ボールを愛しなさい」という言葉の含蓄が、
それぞれにすっと染み渡ったとき、アルベルサッカーは完成します。
川崎も風間サッカーが染み渡るまで、時間がかなり掛かりました。
敢えて言いますが、ケンタサッカーに戻れば、勝ち星は上がるでしょう。
でも、それは2位止まりで、リーグ連覇できる力には繋がりません。
ここで放棄したら、元の木阿弥というものです。
現状のあがきの中で、選手達でもっともっと話し合うことです。
2部だった年も、期中に話し合うことで状況を好転させました。
例えば、組み立て直しはキーパーまで戻さずCBラインまでにするとか、
シュートする際は、フェイクやフェイントを必ず入れるとか…
何か今までとは違う発想のことが出てくるはずです。
現状は全て相手の想定内のことしかしてないから、読まれてるわけです。
相手の想定の上をいかないと、勝てるわけはありません。
現状をアルベル監督のせいにしても、結果は、悪化するだけです。
選手達が自主的な発想をぶつけあって、現状を打破して欲しいものです。