青赤亭ギョタ郎@下高井戸のブログ

FC東京をこよなく愛し、心から応援するブログ

郷愁覚える「湯のまち放浪記」

春からBS-TBSで始まった新番組が、気に入っておりやす。

タイトルは、「湯のまち放浪記」。
毎週火曜日の夜なので、録画して週末にまったり見てるわけでやんす。

卓越したカメラワークと構図で、湯の里の自然溢れるる画面が素晴らしく、
なんとも郷愁にかられてしまうわけでやんす。

単に、自然描写が上手いローカル情報番組なら、数多あるわけでやんす。

やつがれも、若かった頃は、こんなゆるい番組にハマったとは思いやせん。
この歳になって思う旅の一番楽しいとこしか流さないとこが、肝なんでやんす。

豪勢で食べきれないほどの立派な夕食や、デルモのチャンねえの湯浴み姿や、
観光用のチープな土産物紹介なんて、これっぽっちも映らない旅番組でやんす。

地元の人しか知らない真実を教わり、その地元にしか居ない匠の心に触れ、
早朝の凛とした空気にひとっ風呂浴び、ちゃんと腹を空かしてから朝食を頂く。

こんなにも原点に立ち帰った、ゆるくてのんびりした正しい旅のしかたを、
教えてくれる番組なんて、最近では他に見たことがありやせん。

ただそれも、全ては清水国明が纏っている時間感覚のようなものに、
知らず知らず巻き込まれ、のんびり見入ってしまうからなんでしょうねえ。

適度に枯れ、適度に艶も残し、すっと嫌みなく地元の人の懐に入り込んでしまう、
そんな清水国明の「ヒト」は、芸術の域にあると言っても過言ではありやせん。

あんなお父っつぁんになれたらいいと、素直に憧れてしまいやす。

余談ながら、この番組、清水国明と一緒に旅するのは女性のカメラ専門家。
当初、一ヶ月ほどは黒澤めぐみ氏で、現在は山崎エリナ氏。

二人のキャラの違いで番組の印象がガラッと変わってるところも、妙に面白い。

黒澤めぐみ氏編の頃は、まだ余り慣れてない銀座のホステスを、
軽いノリで温泉に誘い出すことに成功した不倫旅行のような香りのする印象。

山崎エリナ氏編は、想い出づくりの隠れた意図に気付きながら、判らないふりして、
嫁に出した娘からの誘いに乗って温泉に出掛けた親子旅のような印象。

まあ、これは何も根拠の無い、やつがれ独自の印象でやんすけどね…