その二軒は、既に家族を連れて行ったことがありやす。
その二つの骨太の老舗とはちょっと違って、
色白の別嬪さんのようなお洒落で小粋な蕎麦を出す老舗が、もう一軒ありやす。
色白の別嬪さんのようなお洒落で小粋な蕎麦を出す老舗が、もう一軒ありやす。
それが、「日本橋室町の砂場」さんでやんす。
やつがれの神田時代は、12月28日の仕事納めの日、昼にはもう会社を退けて、
先輩達に付いて行って、室町の砂場の小上がりで飲んでたもんでやんす。
先輩達に付いて行って、室町の砂場の小上がりで飲んでたもんでやんす。
そして、でき上がったところで、更科のざるでつるつるっと〆る。
そんな粋な飲み方を教わることができた幸せな時代を思い返しながら、
久しぶりに暖簾をくぐると、変わらぬ花番の姐さんの顔を見つけ、心がほっこり。
久しぶりに暖簾をくぐると、変わらぬ花番の姐さんの顔を見つけ、心がほっこり。
老舗らしく、置いてる酒は、菊正宗一本。
菊正宗は、大手メーカーながら、昔から伝承された生酛造りの酒。
焼鳥と玉子の旨さにつられ、あっという間に銚子6本が空いてしまいやした。
焼鳥と玉子の旨さにつられ、あっという間に銚子6本が空いてしまいやした。
最後に楽しむ、更科の大ざるの喉ごし。
見た目も美しい白い蕎麦は、透明感のある清清しさ。
ツユは、老舗らしいカエシの強さが芯となって、甘みと辛みのバランスが絶妙。
ツユは、老舗らしいカエシの強さが芯となって、甘みと辛みのバランスが絶妙。
蕎麦の旨さを堪能いたしやした。