2020年の五輪開催地が、東京に決まりやした。
前の東京五輪は、開催後何年も経って、物心付いた頃、折りに触れ流されてたＴＶ映像でしか見たことがありやせん。
散々見せられて、聞かされてできた擬似体験こそ豊富にあれど、五輪がわが街で行われる熱さと興奮は、実感したことがありやせん。
それがもうちょい生き長らえれば、この目で見ることができ、実感できるのだと思うと、感慨深く、その点、素直に嬉しいと思いやす。
でも、正直、積極的に東京開催を願ってたわけではありやせん。
それは、財政負担と経済効果のバランスなんて難しい理由からではなく、やつがれが、そもそも、五輪自体に余り興味がないからでやんす。
五輪は、陸上や水泳などの個人競技が大半でやんして、それは、個人が個人として人間の限界能力に挑戦するだけのことでやんす。
もちろん、個人競技選手の頑張りに対しては、同じ地球人としてリスペクトこそすれ、それ以上の思い入れは沸いてきやせん。
しかも、個人が限界に挑んだ結果を、国別のメダル獲得数という切り口で較べるなんて、ちゃんちゃら可笑しく思えてしまうのでやんす。
友人や知り合いが出ているならば、興味も沸くし応援する気にもなりやすが、出てる選手は、大抵が、縁もゆかりも無い人達ばかりでやんす。
しかしサッカーを観るようになってから、団体競技のうちサッカーだけという、超スポット的な興味の矛先が向くようになりやした。
国の威信を掛けたい国の代表が、戦争ではなく平和なスポーツでの闘いが見られることに、ワクワクするし、とても熱くなれるわけでやんす。
誰も命を落とすことなく、領土といった獲物もない国同士の闘いにこそ、メダルを競う価値があると思えるわけでやんす。
まあ、五輪の核となる個人競技が好きな方達の熱狂には気兼ねする、興味のある競技がたった一つしかないやつがれでやんすが、心待ちにしたいと思いやす。
二度目の東京五輪、楽しみでやんす。
